Leica Summarit-M 90mm F2.5 6bit Black
2016/12/30
tomioさんからズマリット90mm F2.5をお借りました。
オールドのズマリットは50mm F1.5のレンズでしたが、こちらは新しいズマリット、新妻とかいう相性で呼ぶ人も居ますねw
レンズの位置づけとしては、Elmarit-M 90mm F2.8最終型(フード内蔵)の後継機となります。MTFを見ていても、エルマリート90mmの改良版だなと思わされます。半段ほど明るくなったのもポイントですね。
ライカの位置づけとしてはエントリーレンズのようで、鏡筒の作りに他のレンズとは(悪い意味で)差別化がされています。
まずは前玉から。
直近まで現行レンズだっただけありまして、非常に綺麗です。キズもクモリもありませんw
スカッと抜けてますねえ。
F2.5の状態で絞り羽周辺を。
リアキャップのLEICAの文字が見えておりますw
最小絞り値はF16、その状態がこちら。
油浮きやスレもなく綺麗です。
絞り羽は11枚。形状も綺麗ですねえ。
ElmaritでしたらF22まで絞れるんですが・・・。
SummicronもF16でおしまいです。
レンズ先っちょに溝がありますが、この先の部分、回して外すことができます。
ここに別売りのフードを取り付けることが出来るのです。
差別化されている鏡筒。
まず、文字のフォントが他のライカレンズと違う新フォントを使っているところ。
新しいレンズは全部新フォントにすればいいのに、F2.5とF2.4のズマリットだけこのフォントなんですよね(´д`;)
あと、回すときに触る部分の滑り止めがゴムです。結構硬いゴムなんですが・・・ゴムです・・・。
他のレンズでしたら削り出しでこの形状を作ってあるんですが・・・。
ゴムの部分についてはライカの人曰く、沢山ストックがあるのでここがダメになっても修理パーツが無くなるようなことはないです、との事。
この辺りに、廉価版エントリーレンズとしての差別化があります。
が! 写りは抜群に良いですよ!
特に90mmは素晴らしいです・・・。なんせ、エルマリート90mmの後継機ですし。
50mmのレンズはF2.5と普通な開放F値ですが、周辺に向けてのMTFの低下がSummilux以上で酷いことになってます。
フルサイズではなく、APS-HのM8で使えって事なんでしょうかね・・・。
M8と同時に出たレンズですし・・・。
ちなみにF2.4の新ズマリットですが、レンズ構成は殆ど同じのようで、純粋にF値が0.1だけ明るくなっただけみたいです。
MTFも殆ど同じらしいですが、F2.4シリーズのMTFは探しても見つかりません・・・。
アルミ製のキャップ。
これはプレス加工でしょうねえ。
軽いですが、非常に作りが良いです。
このカブセ式キャップなら他のレンズ用にも欲しいです。
裏側側面にはスウェードが貼られています・・・が、アポズミクロン50mmのカブセ式キャップのスウェードと比べるとその品質は・・・お察しください(´д`;)
写りに関係の無い所でコストダウンはしたものの、抜群に良く写るこのレンズ、中古の値段もこなれていますしかなりのオススメです。
他の焦点距離は色々と問題点がある(35mmは最短距離が80cm、50mmは周辺のMTFが酷いのと最短80cm、75mmは最短が90cm)ので微妙なんですが、90mmだけは手放しにオススメできます。
良く写る90mmレンズは楽しいです!