Leica M (typ240) ライカ M 240 ファーストインプレッションレビュー

      2019/01/02

ライカM(typ240)開封の儀はこちら

手元にライカM240が来て2ヶ月位経ちました。 撮影ショット数も2000枚を超えてかなり馴染んてきたな、ということでレビューを書いてみます。
かなりの長文ですので興味のない方は辛いかも。

1.写り
M9と描写の傾向がかなり変わりました。比較を貼りだすときりがないので少しだけ貼ります。
私のブログはM9の写真も山ほどあるのでそちらと2ウィンドウで比較していただくとかなりハッキリ分かるかと思います。
Lightroomの使い方が上手くなってるってのの次元をはるかに超える描写傾向の違いがわかるかと思います。
M9の絵はコッテリです。

コッテリ系。
Leica M9 + Summilux 50mm F1.4 ASPH. 6bit

正直、真っ昼間の太陽光線が良い状況で撮ると、良い意味でも悪い意味でも色彩感覚が崩壊したような絵になります。
赤青黄緑などの原色系、特に赤色の浮かび上がり方が半端じゃないっていうか、現像で抑えこむのが不可能なレベルで強調されます。

割りと尋常じゃなく赤い。
Leica M9 + Summilux 50mm F1.4 ASPH. 6bit

この傾向はM240にも引き継がれていますがM240ではもう少し自然になってます。
M9の描写の優れた点が最も強調されるのが、暗いところにある照明などで照らされたもの。
この独特な描写は唯一無二、ため息が出る感じです。

M9ならでは、な雰囲気。
Leica M9 + Summilux 50mm F1.4 ASPH. 6bit

ですが残念な事に高感度がM240より弱いので手ブレが発生する事が多く使いにくい。
M240の絵はわりとあっさり系。

微妙な光源下でもM9よりはあっさり目、コテコテ感控えめの割りと自然な描写。
Leica M (typ240) + Vario-Sonnar 28-70mm

X1も相当あっさりですが、その傾向にかなり近い。
色彩の再現はM9よりものすごく自然になりました。ですが相変わらずの原色系の際立った描写。赤色の浮かび上がり方は半端ないですが、M9ほどではありません。

赤色クッキリ。でもわりと自然。 Leica M (typ240) + Summilux 50mm F1.4 ASPH. 6bit

こちら、良い意味でも悪い意味でも現代的な写り方になりました。それがつまらないと言われたらそれまでなんですけど、すごく使いやすくなったとも言えます。
この辺りがCCDとCMOSの大きな違いで、無意味なM240貶しのネタともなっているわけですが。

両方+X1を使っている身から言うと、M9はそのままの絵は使い物にならない場合が多い、って言いたくもなります。
正直、RAWで撮影が前提の高性能カメラの世界でストレート現像とか描写比較以外で殆どやらないから無意味っちゃ無意味でもあるんですけどね。
かかる手間が違います・・・。M240はすごく楽になりました。あまりの描写崩壊でお蔵入りする写真がM9だと多々あったんですけど、M240だとそういうのが全くありません。
好感度耐性上がったことによる歩留まりUPもあります。高感度に関しては次に書きます。

2.高感度・RAW現像耐性
M9とは比較にならないほど上がってます。
M9だとベース感度ISO160で極力撮りたい、屋内や夜間でやむなしISO400、絶望的に暗くてISO640、って感覚で使ってました。
ISO400だと等倍で見た場合かなりノイズが目立ちます。アンダー目に撮影してLightroomで持ち上げた場合、限界まで上げると結構ノイズが目立ちます。
極力ISO160で使い、SS稼ぎたい時だけISO400って使い方になるのがM9です。F1.4のレンズがあれば夜間含め殆どの状況で対応できますがF2.0までしか持っていないと結構辛い。
ISO400を超える値は使いたくない、っていうかモノクロ現像でなければ使えない感じでした。
M240はものすごい高感度耐性。昼間でもSS1000以上を稼ぐために、ベース感度ISO200から上昇させる気になれます。
ISO400だと等倍鑑賞した際、ISO200より解像感は少しだけ落ちますがM9より全然良いです。ISO800でも余裕な感じ。ISO1600のノイズ・解像感がM9のISO640くらいの感覚です。
それを上回る感度でも緊急回避なら使っても良いかもと思わされます。M9だと緊急回避でISO640なのでこの性能差は歴然かと思います。
さらに、暗部として潰れた箇所を持ち上げた際のノイズの乗り方がM9より少ないです。真っ黒で何にも見えない、ってなってる部分をシャドウ回復で引っ張りあげてテクスチャーを復活させた場合も、その他の箇所と比較して異常が有るような絵にならない。これは素晴らしいことです。

左右壁面は真っ黒に潰れていましたがLightroomで持ち上げました。
Leica M (typ240) + Ultra-Wide Heliar 12mm F5.6 ASPH.

描写の違いはカメラの違いによる個性、ってことで片付けても良い世界かと思いますが、RAW現像耐性だけは悲しいほど明らかにわかる性能UPです。
露出気にせずガンガンAEで振り回して撮っても後からなんとでもなるこの心強さは良いですね。
ちなみに、デジカメの露出って0.3EV差くらいでもハッキリわかるんですが、M9とかを体感露出で適当に撮ってる的な発言する人はほぼエアユーザーだと思います。
ポジフィルム的な露出のシビアさがあるデジタルMライカで体感露出とかありえないですよ。AEで撮るときも測光部分の影響によるシャッタースピードに相当気を使わないと使いものにならないくらい露出おかしい写真になるんですが、そんな状態で適当に体感露出で・・・とか無理です。本当に人間露出計的な極まった人以外は露出計使わないとまともな写真にならないはずです。
日中でもISO200のF4.0でSSが4000~250くらいまで振れます。この露出差は凄まじく、SS固定とか豪快な事やると確実に潰れるか飛んだ写真を量産です。
SS固定で~、とかやるのは超広角レンズでものすごい明るい場所、暗い場所が画角に混ざりまくって中央重点測光で露出合わせる意味合いが少ない時だけ。50mmくらいのレンズですとかなりシビアな露出を求められるのがデジタルカメラです。

3.広角レンズ最適化
M9よりM240のほうがセンサー上のマイクロレンズを広角レンズに最適化してるそうで、実際にウルトラワイドヘリアーでM9以上に周辺部の描写向上を確認しました。
周辺減光と色カブリが軽減されてます。ただ、M240でも発生はします。ソニーのα7シリーズが目下最大のライバルなわけですが、広角レンズの使い勝手だけは負ける気がしません。
周辺減光はほどほど、色カブリは発生。M9ほどは酷くないです。(レンズプロファイル:Tri-Elmar 16mm)
Leica M (typ240) + Ultra-Wide Heliar 12mm F5.6 ASPH.

マニュアルで設定できるレンズプロファイルがかなり有効でして、UWHでしたらTri-Elmar 16mmの設定で周辺描写が改善します。
手持ちが12mm→21mmとぶっ飛んでしまうので中間の比較が出来ませんが、コシナのビオゴン21mm F2.8はM9同様、M240でも問題なしです。
α7でズミクロン35mm ASPH.を使ってる写真で「なんでこんなに周辺落ちてるの?」と思ってしまいます。M9でもM240でもそんな症状殆ど感じないんですよね(減光無いわけでは無いです。レンズプロファイルの補正も相当見方になってるはず。)。

4.シャッター
シャッターチャージという概念が消えました。昔M240を触った時に「なんで分離チャージが無いんだ!」とか思って記事に綴った記憶がありますが、縦走りシャッターが開いて閉じる、これだけの動作だけになりチャージする必要がない。
シャッターボタンの押し心地はフィルム時代以上になったと思います。M9は独特のチギチギという感覚があり、ソフトレリーズなしではシャッターフィーリング最悪でした。つけると少しは向上するけど独特なギチギチ感は消えない。無いとカメラが動いてシャッターレリーズ時にカメラが右に傾きかねない始末。
M240のシャッターボタンとフレームとのかみ合わせはバグツン。素晴らしい押し心地。ソフトレリーズいらないです。パーツの見直しをかなり真剣にやった雰囲気をバリバリ感じます。
一応ソフトレリーズボタンを付けてたのですが、あまりに押し心地が良いため脱落して紛失したのに全然気が付かなかったレベル。これはソフトレリーズボタン要らないですね。

見た目は同じなのにシャッターフィーリングが著しい向上を遂げました。

シャッター音ですが、M9の分離チャージ無しと同等かそれより静かくらい、って感じですかね。分離チャージしたM9よりは明らかにうるさいです。
音としては「シュクッ!」って感じです。甲高くない、そこそこ気持ち良いかつ目立たない音で「シュクッ!」。結構気持ちよくて病みつきになります。
M9の場合、分離チャージだと「ジクッ・・・!(ボタン離すと)ジー」でしょうか。気持ちよすぎて無駄にシャッター切りたくなるレベルの向上。素晴らしい。

5.ファインダー
M9と大差無し、非常に見やすいです。唯一の違いが採光窓が消えてブライトフレームがLED表示となったこと。

ハッキリクッキリでとても見やすいブライトフレーム。

ブライトフレームの色は白色と赤色が選べます。LED表示は日中に素晴らしいハッキリクッキリさでとても気持ち良いです。
自分は白色を愛用してて赤色を使おうと思ったことがないんですが、被写体の状況によっては赤色も選べるというのは良い気遣いです。
>ちなみに暗い場所に行くとLEDブライトフレームの明るさも変化します。「目がぁ~!目がぁ~~!」的なムスカ状態にはなりません。
採光窓時代の明るさ変化に近い感覚で、LEDになったんだ、って実感はほぼなし。ブライトフレームが見やすくなったという純粋な性能向上になってます。
ちなみにスリープ状態や電源OFFの時はブライトフレームが一切見えないので、カメラお休み中にファインダー覗くとすごい違和感感じます。
M9は昔ながらの中央重点測光しか選べませんでしたが、今回から測光種類が幾つか選べます。
アドヴァンスド・クラシックの2種類と、アドヴァンスドに関しては中央重点、マルチ測光と選べます。

色々と選択肢が増えた。

アドヴァンスドはシャッター幕が開いてセンサー測光なのでライブビューみたいなものですが使ったことありません。
私はクラシック+アドヴァンスドのマルチ測光(EVFやLV使用時に有効となります)で使っています。、昔ながらの中央重点もM9より露出が暴れなような気がします。素晴らしい安定具合で速写性向上に著しく貢献してます。明らかな露出ミスが減りました。

6.EVF
きましたよEVF。最初はこれ、必要無いんじゃ・・・って思いましたけど絶対に付けてよかった機能ですね。
EVF採用によりマグニファイヤーを売却してしまいました。EVF+ピントピーキングによる撮影のピント精度向上は、速写性さえ問わなければ最高です。
なによりフォーカスシフト問題が議論になってるツァイスゾナー系(コシナC-Sonnar F1.5、CanonのゾナーコピーF1.5、JupiterのゾナーコピーF2.0でフォーカスシフトを実体験済み)や現行のズミクロン28mm F2.0 ASPH.で開放ジャスピンを狙うなら必須です。絞れば無問題らしいですがせっかくなら開放でジャスピン狙いたいですよね。

お金がないのでオリンパスのVF-2で代用。

最近流行りのミラーレスカメラほどのバックフォーカスの短さではないもののMライカもかなり短いため、一眼レフ系のマニュアルレンズはアダプター経由で使えます。
マウントアダプター遊びなんて邪道だ!とか思いましたけど、ヤシカコンタックスのバリオゾナーを使って撮った写真はこれまた絶品で「EVFあってよかった」とますます思わされたのでした。

望遠のバリオゾナー。半端無く良く映る。ヤシコンバリオゾナーは渋い色が出ます。
Leica M (typ240) + Vario-Sonnar 80-200mm

ただ問題が無いわけでもなく、拡大できる部分が中央だけということと、ラインナップのEVFが110万画素とややお粗末なところがいただけない。
拡大箇所変更もファームで対応可能なはずなのでカーソルキーで移動させて欲しいです。EVFもオリンパスのVF-4相当のを早く出して欲しい。
EVFはウェストレベル撮影にも対応してるので光学式ウェストレベルファインダーも不要になります。
ピントピーキングは現行ライカレンズのハイコントラスト描写に最適化されているのでかなり弱々しいというか、本当に最大ピークで輪郭のみ強調します。

LVもEVFも同等のピーキングです。LVでのピーキング例。弱々しい・・・。

コントラストの浅いレンズだとピーキングがあまり出ません。その代わり、闇雲にピーキングしないのでピント精度的には高いです。
ちなみにマウントアダプター経由でない場合、ピントリングを回すと自動的に中央部が拡大され、動作停止し時間が経つと元の倍率に戻ります。距離計コロに何かしらのセンサーが入ってますね。
マウントアダプター経由の場合は前面のボタンを押さないと中央部拡大されません。

7.ライブビュー
手ぶれ補正無いのであんまり使いません。超広角レンズ用外付けファインダーを持っていないので、それらで正確なフレーミングが必要なときだけピント合わせ後に緊急回避的に使います。
でも、無いより良いですよね。そういった用途増えますし。切り捨てなかったライカは偉いです。

外付けファインダー無しの人の強い味方です。

8.動画
無いよりはあったほうが・・・的な存在。手ぶれ補正なし+MFレンズでは相当つらいです。EVF使えばまあまあ使えるかなと・・・。
マウントアダプター経由の直進式ズームレンズだとMFしつつズームもできるので使い勝手は良くなりますが当然EVF必須です。
積極的に使うとは思ったことないですけど、撮れる動画はなかなかハイクオリティです。
しかしまあ、シャッターボタンの隣にデカデカと動画撮影開始ボタンを配置する意味はあったのかと。間違って押してしまって、ライブビューも動かないままいつの間にか動画を撮り続けてた的な事になったことが多々。

控えめですが、そんなに使わないのでもう少し別の場所でも良いかも。M2のフィルムカウンターのインジゲーターのポチに似せるためにこのデザインなのかと思います。

バッテリーもSDカード容量もじゃんじゃん使うので勘弁して欲しいw
切り捨てなかった開発陣には経緯を評したいです。今後の発展に期待、ってところですね。

9.背面液晶・ボタン・操作ローラー
M9より明らかなる性能向上。液晶性能UPだけで撮影モチベーションがアップします。最新の国産デジカメには勝てないですがやっと人並みになったなと。
実用上なんの不満もないレベルに達しました。M9の背面液晶でもレンズの描写性能の違いはわかりましたがよりハッキリと分かるようになりました。オールドレンズ試写時のコントラスト・解像度確認がやりやすいですね。
ボタン配置はX1に近づきました。M9を使い込んだ後だと戸惑いますが慣れます。メニューもそんなにページが多いわけでもなく階層も浅いのですぐに把握できる。感度変更もISOボタンワンプッシュで快適。
くるくる回るボタンが親指グリップ形状横のローラーに変わりましたが、ここだけはいまだに慣れません。回転方向を間違えて感度上げたいのに下げてしまったりと逆動作頻発。修行せねば。押し心地は良いですよ。
親指グリップ的な突起は気休め程度にもカメラ保持性能向上に貢献してません。ローラーの誤動作を減らすために飛び出させただけな感じ。

突起は控えめ。ホールド性向上にはThumbs Up必須。

10.バッテリー性能
明らかな性能向上です。EVF無しの撮影でしたら、常時電源ONの3分で自動スタンバイにしても600枚撮影して30%減少とかそんな世界。ライブビュー&EVF使わないなら予備バッテリー不要ですね。
バッテリーが底をつくまで光学ファインダーで取り切るには相当撮りまくらないと1日じゃ無理です。
ただ、EVF使うと相当減ります。400枚くらいが限界かな、と思います。EVFのオンオフ頻度にもよるかと思いますが、EVF使うなら予備バッテリーがあったほうが安心です。
最近在庫も安定してきたそうなので、電池切れでただのオブジェとするくらいならそこは投資するに値するかと思います。私は今回も予備1個持ちです。
自動スタンバイからの復帰ですが、ここはM9から退化しました。M9の場合、スリープ状態でシャッターちょい押しで生き返らせるとタイムラグほぼ無しで即撮影出来ましたがM240は3秒くらい待たされます。
SDカードを読みに行ってる時間みたいで高速なSDカードを使えば軽減できるそうですが、現状使ってるのがSanDiskのExtreme Proという超高速カードなので、別のものに変えてもこれ以上の高速化は無理と思われます。
スナップ重視で速写性を要求する私の撮影スタイルではここだけ唯一の不満です。すれ違いざまにスナップ、とかで撮影待機に入る前のシャッターワンプッシュタイミングを早めに取らないとシャッターチャンス逃します。
M240唯一の不満点。そして私の要求的にむちゃくちゃ不満点。イライラします。この2ヶ月で何回シャッターチャンスを逃したか、ってレベル。ファームウェアで対応出来ないのかな・・・・。
(※2015年8月15日追記 この現象はSanDiskのExtreme Pro 32GBだけで発生するようで、8GB、16GB、64GBならストレスフリーのようです。各種フォーラムで検証されております。相性問題のようです。) → 検証はこちら

安心を買う意味でも予備バッテリーは欲しい。このSDカードで起動3秒では他のカードでもダメでしょう。(※2015年8月15日追記 この現象はSanDiskのExtreme Pro 32GBだけで発生するようで、8GB、16GB、64GBならストレスフリーのようです。各種フォーラムで検証されております。相性問題のようです。) → 検証はこちら

11.外観
最後にルックス。
ブラックは相変わらずのブラックペイントですが、シルバー系がスチールグレーからシルバークロームへと戻りました。M9のスチールグレー使用時はなんの違和感も無かったですが改めてシルバークロームへ戻ると「ああ、これだよね」って思いますw
素晴らしく丁寧な仕上げで、ここは抜かりなし、なんの不安をする必要もないと思います。
見た目で大きく変わったのは採光窓が消えたこと。ノッペラボウな感じがします。その代わりに日の丸ライカマークがデカくなった。これは賛否両論のネタですが、デカイ日の丸が真ん中も個人的には悪くないので無問題。
逆にこれを無くしてM9-P的なルックスのモデルを作ると、フロント面が非常にまっさらになって逆にかっこわるい気もするんでM9-P的なモデルが本当に出るの?という疑問があります。
型番刻印もM240、ではなくてMと書いてあるだけ。非常にストイックでマゾいM型ライカに”M”の刻印とか「私はドMな写真好きです」って言ってるような感じで必要無かったのではと・・・。
バランスは悪くないので、あっても不満じゃないですが、別に無くても・・・?って感じ。
あと、フレームセレクタレバーが廃止になったんですが、そこまで使わないにしてもたまにレンズ交換前の画角確認で使ってた私としてはあったほうが良かったなと・・・。
使用頻度が少ない可動部ではあるものの、伝統として残して欲しかった・・・。M-Eも廃止されましたし、今後搭載されない可能性が高そう。

フレームセレクタレバーは復活希望。激しく希望。

12.総評
M9からの買い替えを迷っている方が居ましたらなんの問題も無くオススメできます。よっぽどM9のあの超個性的描写にゾッコンでなければ機材入れ替えでも不満は発生しないのでは。
M9とは明らかな描写傾向の違いがあるので、資金に余裕があって両方手元に残すことができるならそれがベストですけど、もしどちらか1台しかもっていけない状況でM9をあえて選択する理由は殆ど無いと感じます・・・。
オールマイティーかつ歩留まりがむちゃくちゃ高いM240は、マニュアルフォーカスで最速の撮影ができる唯一のカメラです。ダークホースのα7はEVFしかないので、レンジファインダー搭載のライカに速写性という面で勝てる要素がない。
ストリートフォトグラファーでスナップ中心なら相変わらずのブッチギリ性能。私の撮影スタイルにこれ以上フィットする機材は無いのでした。

 

(2014年 2月28日 Ver.1記す)
(2014年 3月11日 Ver.1.1 誤字とかちょっと修正)
(2015年8月16日 Ver.1.2 SDカードによる起動速度問題について追記)
(2015年12月19日 Ver.1.2.1 SanDisk Extreme Proとの相性問題検証のリンク追加)
ライカM240開封の儀はこちら
ライカM&M-P(typ240)とSanDisk Extreme Proの相性検討
ライカM(typ240)の「バッテリー要検査」という表示について
ライカM9(ファーストインプレッション)のレビューはこちら
ライカM9(長期使用)のレビューはこちら
ライカX2のレビューはこちら
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