ライカM9、半年インプレッション

      2016/12/19

ライカM9 長期使用レビューはこちら

ライカM9を購入してちょうど半年がたちました。撮影ショット数ももうすぐ1万です。
すでにM9・M9-Pは製造が終了し、ほぼ同機能のM-EとM type240に現行機種は移行してしまいました。
今更レビューとか(笑) なんでしょうけど、中古価格もそこそここなれてきて、そろそろ購入して良いかも・・・とお思いの方もいるかもしれませんので、半年使ってきた感想をば。
それに、M-Eの中身はM9やM9-Pと全く同じなので、M-Eの新品購入をご検討の方には参考になるといいなーと。

1.小型軽量

本当に小さいです。そのコンパクトなシステムは、普段通勤に使っているカバンに通常持ち歩く財布やら小物ポーチやら雑誌を入れた後に、手持ちの交換レンズ全てとカメラ本体が入ってしまいます。(ミラーレスにズームレンズ付ければ終わりじゃん、というツッコミは無しで・・・)

ボディーとビオゴン21mm F2.8


収納ポーチに入れたレンズ達。
左上:ウルトラワイドヘリアー12mm(中にファインダーも)  右上:ズミクロン35mm ASPH. フード付き
左下:ズミクロン50mm 4th  右下:ヘクトール135mm
真ん中:エルマー90mm

これらのレンズとカメラ本体を含めても総重量2.5kgあるかないかくらいです。一眼レフの交換レンズコーナーも良く見てますが、ライカ用のレンズと比べるともの凄く大きいです。
まあ、手ぶれ補正やらAFのメカなどが入っているので大型化するのはやむなしなんでしょうが、ライカのレンズ達はとにかく小さい。望遠系の90mmと135mmはまず持ち歩かないですし、
よく使う、21mm、35mm、50mmだけならばカバンが不要になるレベルです。ジャケットのポケットに入ります。

右下の青いポーチは12mmのファインダー。21mmのファインダーは持ってません。

2.静音
静かです。街中の喧噪にかき消され、シャッター音は殆ど聞こえません。胸元でノーファインダースナップをした場合、あまりに音がしないため本当にシャッターが切れたか不安になるレベル。
フィルムライカのシャッター音に比べると大きいですけど・・・。あまり聞き慣れない類のシャッター音のため、音を聞かれてもシャッター音と思われない可能性もあります。

3.画質
かなり個性的な絵が撮れます。彩度がぶっ壊れてるんじゃないか、と思わなくもないときも有りますけど、独特な色再現です。原色系がかなり強く出ます。
フォトショを使えばその個性も簡単に消せますが、ちょっと狂ってる感がおもしろいです。ローパス有り一眼レフで撮らせてもらった写真と拡大して比較するとキメの細かさは異常です。
フルサイズ&レンズの性能&ローパスレス、それぞれの相乗効果なんでしょうか。

なんか凄い彩度の写真達を2例。
M9とビオゴン21mm F2.8 ストレート現像

蛍光色の窓枠の色の彩度が凄い。

M9とズミクロン50mm 4th ストレート現像

バラの花の色がすさまじい。

4.コスパ
中古でもボディーが40諭吉超えるカメラでコスパとか笑われるかもしれませんが、フィルムでライカを使い続ける事を考えると笑えなくなります。
もの凄くざっくりですが、今フィルムで写真を撮ると、36枚撮り1本で500円、現像で500円、合計約1000円くらいかかります(全てプリントしたらさらに1500円くらいは上乗せ)。
この半年で自分は1万枚くらい撮影しましたが、フィルムを使った場合、約27万7千円かかります。
今後の半年も同じペースで撮影したら55万4千円、購入1年半で83万1千円。すでに新品のボディー台です。
高級一眼レフのシャッター寿命が15万回くらいとか聞いたことがありますが、ライカもそれくらい持つと仮定した場合、そんなに高いとは思えません。
フィルムライカと全く同じ感覚で撮り放題。当然レンズもフィルムライカと同じ物が使えます。
現像・プリントやスキャンにかかる時間からも開放されます。そこに費やす時間はプライスレスです。楽しみでもありますけどw
デジタルはライトルームやフォトショで追い込む楽しみも出来ます。
購入したレンズは資産価値も高く、値崩れしにくいです。

5.工芸品として
モノとしての作り込み感が良いです。触るとわかると思います。キャノンやニコンのフラッグシップ機を触ると「おおぅ」と思いますが、金属の塊感が凄いライカに軍配が上がります。
比較するのがかわいそうですが、ライカを使った後にNEX-5とか触ると、写ルンですかよ・・・となってしまいます。NEX-7はなかなか良いなと思いましたが、それでもM9の足下にも及びません・・・。
レンジファインダー機に見た目の似てる富士フイルムのXシリーズとかも、M9触ってしまうとオモチャっぽいです。

メインカメラとして常用してて痛感するのは、全くオールマイティーでは無いと言うこと。接写は全くできないし、ファインダーでのフレーミングはメチャクチャアバウトだし(135mm使うと狙ったモノが真ん中に来ません。特に近接撮影時)、背面液晶のクオリティは10年前のガラケーの液晶並み。
ですが、即写性が恐ろしい。オートパワーOFFで電源が落ちていても、シャッターに触れた瞬間に電源が入る。広角ならちょっと絞れば目測ピントで十分。シャッターボタンに指が触れられる状態を作っておけば、ほんの一瞬のシャッターチャンスも全く逃しません。
撮りたいと思う被写体に遭遇した瞬間に撮れるし、それが接近してくるものならば近づくまでに物理入力で撮影の設定が可能。この快感はたまらないものがあります。
スナップショットに撮影の比重を置く人には全力でお勧めしたいです。ですが、それ以外の人には全く勧められないです・・・。
これは良いのか悪いのか知りませんが、ライカはもの凄く人を呼ぶカメラです。写真撮ってると声をかけられる率がメチャクチャ高いです(カメラ持ったおばちゃんが多い)。カフェに行くと結構な確率で店員さんにつっこまれます。
電車でライカの本読んでたら、隣に座ったおじさんに話しかけられて、降りるまでカメラ談義したこともありますw
メラ見せて「撮らせて」というコンタクトを無言でしたときもNEX-5よりライカの方が反応良いです(オシャレなフィルムカメラだと思われるんだと思う)。
私は歩いてると良く道を聞かれる人間なので、それが関係してるのかもしれませんが・・・(聞かれる頻度が昔からおかしい。今年に入ってからもすでに7回聞かれてる。ナメられてんのか、話しかけやすいのか良くわからないんですが・・・)
そういうのをうっとうしいと思う人はブラックペイントorクロームのライカをこっそり使うのが良いかも。シルバーの方が確実目立ちます。

こんなレビューを最後まで読んでくださる方はライカに興味を持ってらっしゃる方かと思います。
ボッタクリだ、国産カメラの方が優秀だ、ライカ買う奴なんてブランドが好きなだけだ、過去の神話だけで商売してる etc... さんざん叩かれまくってるカメラですけども、ライカでしか得られない撮影スタイルが有るのも確かです。
そこに一眼レフフラッグシップ機と同等かそれ以上の諭吉を費やす価値を見いだせるか、それだけかと思います。

少なくとも、自分にとっては一番肌に合うカメラに出会えたなという満足感しかありません。
ライカ、というより、レンジファインダーマニュアル機というくくりで語るべきなのかもしれませんけど。現状選択肢が無いのでライカですね(R-D1sは欲しい。というかいつか絶対買う)。

ライカ患者さんが増えるといいなー・・・・w

 

ライカM-E (M9のリニューアル版)

ライカM9 (流通在庫と中古のみ)

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